「お母さん、あなたにぼくのために差し出せる第三の乳房がないかどうか、調べてください。」
―出世に必要な大金を嘆願するラスティニャックが貧しい実家に宛てた手紙の序文ー
文章難解度 ★★★☆☆
物語の長さ ★★★☆☆
要背景知識 ★★★☆☆
命をかけて守るものは人間愛か、それともお金か…?
主要人物を4人だけ覚える
ざっくり相関図
シーン別:攻略ポイント
①登場人物&舞台設定をひたすら説明する序盤
②ラスティニャック、社交界での綱渡り
③ラスティニャック、ニュシンゲン夫人と結ばれることに成功
そんな隣人ゴリオの協力も得て、ラスティニャックは妹のニュシンゲン夫人と恋仲になります。姉レストー夫人よりも父ゴリオを気遣っていた優しい次女の幸せを間近で味わえるようになり、ゴリオ爺さんは気前よく全財産をはたいてラスティニャックと三人で暮らすための家を次女にプレゼントします。
④下宿の住人ヴォートランが実は脱獄囚、その逮捕劇
ここで、閑話休題。
同じ下宿でことごとくラスティニャックに絡んでいた謎の住人が、実は脱獄囚だと判明し逮捕されるお話に移ります。
主筋とは特に関係のないサイドストーリーなので流し読みでも問題ないのですが、これはこれで緊張感があってそれなりに面白いので、読了を急がない方はそのままお楽しみ下さい。
⑤愛娘二人の罵り合いを見て、父ゴリオ倒れる
さて、ラスティニャックとゴリオ爺さんが新居に引っ越す当日、一緒に暮らすはずのニュシンゲン夫人が夫の破産による被害から助けを求めて下宿に駆けつけてきます。
さらに姉のレストー夫人までが恋人の莫大な借金についての悩みを打ち明けにやってくる始末。
以前から互いに確執を秘めていた姉妹が、頼りだった父ゴリオの全財産が新居購入で消えたことを皮切りに、とうとう父親の面前で激しい口論にまで発展します。
ラスティニャックが隠し持っていた財産を渡して姉レストーを救済するものの、愛する娘たちが言い争う姿にショックを受け、ゴリオ爺さんは倒れてしまいます。
⑥危篤のゴリオを看病するのは…ラスティニャック?
病に倒れた隣人ゴリオを、ラスティニャックが賢明に看病します。
父の危篤を何度も手紙で知らせるも、金の工面で奔走していてとにかく忙しいの一点張りの娘二人は、何の音沙汰もないまま。
危篤のゴリオ爺さんは、死ぬ前に何としても娘に会いたいと悲痛に叫び続けます。
そして現れたのは…なんと、姉レストー夫人!
しばらく事情で見舞いに来れなかったことを泣きながら詫びるのだが、その真意とは…?
そして、妹のニュシンゲン夫人は現れるのか…?
追記:取り扱い注意?ゴリオ爺さんド級の怪力
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