バルザック「ゴリオ爺さん」あらすじ&相関図で解説

フランス文学/オノレ・ド・バルザック/世界の十大小説

「お母さん、あなたにぼくのために差し出せる第三の乳房がないかどうか、調べてください。」

―出世に必要な大金を嘆願するラスティニャックが貧しい実家に宛てた手紙の序文ー

【読書指標】  

文章難解度 ★★★☆☆

物語の長さ ★★★☆☆

要背景知識 ★★★☆☆


命をかけて守るものは人間愛か、それともお金か…?
あまりの親バカっぷりで、自己犠牲も厭わずに愛する娘二人を甘やかし続けるゴリオ爺さん。その父親が病に倒れ、財産も底をついたとき、贅に溺れた娘たちがとる行動とは?
バルザックが描く「人間喜劇」シリーズの原点!
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主要人物を4人だけ覚える

ざっくり相関図

シーン別:攻略ポイント

①登場人物&舞台設定をひたすら説明する序盤

いきなり面食らっちゃう、この導入100ページ足らずの説明文!
この物語最大の難所であります。
内容といえば、主な舞台になる下宿「ヴォケー館」の風貌とそこに住む賃借人たちを、懇切丁寧に紹介しているだけ。ストーリーは一切なし。
上記の主要人物4人さえ押さえておけば、軽く流し読み程度で十分でしょう。
もし登場人物をちゃんと把握しときたいって読者には、下の図が良いかと。

②ラスティニャック、社交界での綱渡り

やっと本格的にストーリーが動き出すのが、ここから。
美しい貴族の姉妹が2人、この貧しい下宿に住む父のゴリオ爺さんをちょこちょこ訪ねてきては、小遣いせしめてそそくさと屋敷にお戻りする日々。
この様子を伺っていた隣の部屋の住人こそこの物語の主人公、出世願望の強い貧乏な学生ラスティニャック。玉の輿狙いで姉のレストー夫人に近づくものの、見事に惨敗!
遠い血縁の貴族夫人に相談し、貧しい実家から送ってもらった大金で舞踏会の衣装を揃え、貴族に成り上がるための賭けに出ます。

③ラスティニャック、ニュシンゲン夫人と結ばれることに成功

実の父親なのに、愛娘二人が嫁いだ屋敷の双方から厄介払いされている、ゴリオ爺さん。
生活を切り詰めてでも娘たちに与える小遣いを工面しながら、彼女たちの幸せだけを願っています。

そんな隣人ゴリオの協力も得て、ラスティニャックは妹のニュシンゲン夫人と恋仲になります。姉レストー夫人よりも父ゴリオを気遣っていた優しい次女の幸せを間近で味わえるようになり、ゴリオ爺さんは気前よく全財産をはたいてラスティニャックと三人で暮らすための家を次女にプレゼントします。

④下宿の住人ヴォートランが実は脱獄囚、その逮捕劇

ここで、閑話休題。

同じ下宿でことごとくラスティニャックに絡んでいた謎の住人が、実は脱獄囚だと判明し逮捕されるお話に移ります。

主筋とは特に関係のないサイドストーリーなので流し読みでも問題ないのですが、これはこれで緊張感があってそれなりに面白いので、読了を急がない方はそのままお楽しみ下さい。

⑤愛娘二人の罵り合いを見て、父ゴリオ倒れる

さて、ラスティニャックとゴリオ爺さんが新居に引っ越す当日、一緒に暮らすはずのニュシンゲン夫人が夫の破産による被害から助けを求めて下宿に駆けつけてきます。

さらに姉のレストー夫人までが恋人の莫大な借金についての悩みを打ち明けにやってくる始末。

以前から互いに確執を秘めていた姉妹が、頼りだった父ゴリオの全財産が新居購入で消えたことを皮切りに、とうとう父親の面前で激しい口論にまで発展します。

ラスティニャックが隠し持っていた財産を渡して姉レストーを救済するものの、愛する娘たちが言い争う姿にショックを受け、ゴリオ爺さんは倒れてしまいます。

⑥危篤のゴリオを看病するのは…ラスティニャック?

病に倒れた隣人ゴリオを、ラスティニャックが賢明に看病します。

父の危篤を何度も手紙で知らせるも、金の工面で奔走していてとにかく忙しいの一点張りの娘二人は、何の音沙汰もないまま。

危篤のゴリオ爺さんは、死ぬ前に何としても娘に会いたいと悲痛に叫び続けます。

そして現れたのは…なんと、姉レストー夫人!

しばらく事情で見舞いに来れなかったことを泣きながら詫びるのだが、その真意とは…?

そして、妹のニュシンゲン夫人は現れるのか…?

追記:取り扱い注意?ゴリオ爺さんド級の怪力

 

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